思い切ってワールドクルーズ〜飛鳥Ⅱ乗船日記

2019 アジア グランド クルーズ 乗船日記 更新中

大西洋横断とニューヨーク入港

遅くなりましたがニューヨーク入港の話です。

ダブリン出航が5月25日ニューヨーク入港が6月2日の早朝でした。
大西洋横断に一週間かかりました。
タイタニックの沈んでいる海域は今回も濃霧でしたが現在は正確な氷山情報が有るので氷山との衝突は考えられないそうです。実際、飛鳥に一番近い氷山でも150km離れていたそうです。
恐れていた船酔いは、飛鳥がハリケーン崩れの低気圧を避けてくれたので軽くて済みました。この低気圧は中心が二つあり、近づいて来ると船乗りの恐れる三角波が立ちました。
船の揺れはピッチングとローリングが合わさった複雑な揺れになり揺れの周期も不定期で、時々流木が船腹にぶつかる様な「ドーン」という大きな音を立てます。
しかし、飛鳥はコンテナ船やタンカーとは違い観光客を乗せた客船ですから、燃費の事より船客の乗り心地を考えて通常航路をはずれて南下し、低気圧をかわしてくれたおかげで、我々夫婦も無事ニューヨークに着きました。

ニューヨーク入港は早朝5時で朝もやの中、航路標識に導かれてゆっくりと進みます。船の立てる波で標識の内部に吊るされたベルがカウベルのような音色を響かせて音でも航路を示しています。霧で視界の無いときは大変に心強いものだと、元郵船の船長さんが言っていました。ハドソン川にかかる新しい橋ナローブリッジをくぐる頃には朝もやも消えて、自由の女神やマンハッタンのビル群が見えてきます。
ちょうど、マンハッタンのビルの間から赤い大きな太陽が上がってきて1886年以来、新天地を求めて世界各国からやってきた移民たちがこの風景を視界に入れたときの心境を思うと胸があつくなります。
海からのニューヨークへのアプローチもこのクルージングの見所の一つですが早朝の入港はなかなか感動的でした。

町内のヨットマンさんには給田殿や留守宅のお守りをしていただき感謝しております。
ニューヨークに詳しいSHさんもぜひ船での入国をお勧めします。