思い切ってワールドクルーズ〜飛鳥Ⅱ乗船日記

2019 アジア グランド クルーズ 乗船日記 更新中

飛鳥2アジアンクルーズ2014-14

2月27日(木)
 バターン半島を回って波静かなマニラ湾にはいりました。
この半島は先の大戦の激戦地で、東京裁判で日本軍が捕虜を虐待したと言う罪状を着せられた「バターン半島死の行進」舞台です。
この事件の関係者はマニラのモンテンルパ刑務所に収容されていて、この悲哀を歌った歌が大ヒットしました。今回のクルーズでもモンテンルパという地名を知っているのは、少数派です。戦後も遠くなりました。

 着岸した桟橋からは城壁に囲まれた歴史地区が近いので徒歩観光をしました。
広い並木道の木陰を行くとマニラ教会・世界遺産のサン・アグネスチン教会などスペインの植民地時代の建物が見られます。城塞の角にフィリピン独立運動家の資料館があります。
 マゼランから米西戦争(1898年)までの370年はスペインの植民地でした。
スペイン時代にはサンホセ・リサールが独立運動をして処刑され、スペインの敗北を機会にを継いだアギドナルドは独立宣言をしましたが認められず米国の植民地になり、第2次大戦後の1946年にやっと独立しました。
この間の独立運動の記録は、まさに焚書に対象になっていたので、ここに集めて国が保護・管理しているそうです。

 独立後も米国とは親密な関係を保ってきましたが、米国の軍事基地が自国内にあるのは、独立国としての威厳にかかわるといって、アジア最大の米国海軍基地のあったスービック湾から米軍を追い出しました。
ところがその機会を狙っていチャイナに南シナ海南沙諸島を軍事力で占拠されてしまっています。
植民地として苦労してきた国ですが、大国の間で外交で面子と現実を上手に適合させるのは難しいと思わされています。

マニラ湾は夕日が有名ですが今日も良い夕焼けがみられそうです。